博論一次審査通過

6月16日に行われた、博士論文の一時審査 (private defence) に合格しました。

審査終了後、お酒を片手に喜ぶ研究室の各位

7月末には二次審査 (public defence) を行います。ローザンヌでとZoomでのハイブリッドで行う予定ですので、Zoom での参加を希望する方は柴﨑にご一報ください。

新作の論文が出版されました

博論から二つ目の論文が  J. Royal Society Interface  から出版されました。

https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsif.2021.0613

Demographic noise と environmental noise という二つの摂動がリンクしている状況下での個体群動態と種多様性について調べた論文です。実は、生態学の論文や、所属研究室以外の人と執筆した論文は (筆頭著者としては) 初めてです。

何とか今年も筆頭著者として論文が出せて一安心。後、二つほど博士課程で投稿予定。

ちなみにこの論文、査読者が四人ついてて今までで一番対応に時間がかかりました。査読者の方々のコメントを見る限り、査読のおかげでかなり論文の質も上がったと思います (古い版を見たい方は arXiv へ)。初稿の頃に比べてかなり Appendix が厚くなったなぁ…

 

paperカテゴリーの記事

米国大学院学生会で講演しました

7月11日にオンラインで行われた、米国大学院学生会主催、海外大学院留学説明会 (東京大学) にて、スイスでの留学生活について講演させていただきました。

当日の様子はこちらからご覧ください。

また、米国大学院学生会に寄稿させていただく予定です (鋭意、執筆中)

近況報告

忘備録としてこの冬・春の進捗

論文

去年の夏に投稿した論文 (博論第二章) は苦戦しつつも現在査読中。Reject される度にデータが増えるしメッセージが明確になっている (はず) ので、そろそろMajor or minor revision かで帰ってきてほしい。

共著論文が出版されました (学位とは関係なし) リンク。

その他、博論の第三章となる実験系と共同の論文が一件 (理論パートの解析はひとまず終了。実験結果が出た後、多少の追加解析はするが、コードは準備済み)。おそらく、来年の投稿予定? 今までとはちょっと毛色が違うが、かなり面白い結果のはず。ただ、使っている手法が  (理論パートだけでも) 多い上に、実験系とのコラボもあるので、査読者と編集者が大変そう (まるで他人事の様に….)

博論第四章は解析を開始。今度は上の研究から派生した基礎生態学よりのテーマ。少し解析した感じは面白くなる予感。実験系とのコラボもありうる? 博論第五章への派生も見込んでいる (博論が論文5報分って長くないか…)。いずれにせよ、博論審査委員会から言われたノルマの論文四報は問題なく行けそう。

もう一つ、博論とは関係のない共著も進行中。

学会など

[5/15一部修正]

春・夏の学会予定

ヨーロッパの数理生態・進化学の研究会 (Mathematical Population Dynamics, Ecology and Evolution) で口頭発表予定 (オンライン) リンク

アメリカの Society for Mathematical Biology 年会大会のミニシンポジウムで招待講演予定

上の二件は現在投稿中の論文 (博論第二章) の内容を話す。

博論第三章はフランスのCBI で講演 (オンライン) 予定

研究以外の案件でも夏に登壇依頼あり。

 

秋に日本の学会でも発表するかも…?

博士課程も折り返し地点を過ぎたので、研究と各方面でのネットワーキング が多め。

論文出ました

 

1. ローザンヌ大学での論文一本目が Evolutionary Applications にて掲載されました。

以下、簡単な解説。

微生物の中には環境中の有害物質の除去など、有用な機能を持つものがいます。しかし、微生物はその世代時間の短さゆえ、すぐに進化し、その有用な機能が失われうることが報告されています。そこで、微生物にとっても有害な物質 (例えば、重金属など)を分解する場合について、数理モデルを用いてどのような培養方法を用いれば微生物の進化動態を制御でき、この問題を回避できるかを検討しました。その結果、環境に流入する有害物質の濃度を制御することで、この問題を解決できることを示せました。

続きを読む

paperカテゴリーの記事

近況報告 (2020年上半期)

最近、ホームページをいじっていなかったので久しぶりの更新。もっとも、コロナウイルスのせいで学会が中止・延期したり、中間試問 (mid-thesis exam) があったりとしたせいで、更新する内容も時間もなかった訳。以下、近況についてのメモ。

 

1. 中間試験

ローザンヌ大学で 6 月 10 日行われた (正確にはオンラインで行われた、だが) 中間試問 (mid-thesis exam) は無事に合格できた。中間試問ではこれまでの進捗と今後の展望をレポートにまとめて30分程度でプレゼンした。日本の博士課程でも似たようなことはしているはず。論文審査員からのツッコミも思った以上に優しかったと思う。これで博士課程は続行、目標は後二年で博士号取得である。

2. 奨学金の給付延長

中島記念国際交流財団に願い出た奨学金延長も無事に認められた。こちらもレポートを要求されたが、上で書いたレポートを圧縮した(専門用語を除いて詳細を省いて簡略化し、日本語に直した)ものを提出した。

3. 滞在許可証の更新

今年はemail で書類を提出することで、滞在許可証が更新できるとのこと。昨年同様、大学から必要書類を集めて7月17日にe-mail で申請。後日、支払い書が届くらしいがこれはe-mail なのか郵便なのか? そして何日かかるのか?

 

研究に関しては二つくらい近く更新する予定…

クリスマスイブは…

ローザンヌでの2回目の冬を早くも迎えてしまった。

学科のほとんどの人たちはクリスマス休暇で不在だったが、そのぶん静かで論文執筆が捗った。論文を書くことで投稿前に解明する点ははっきりしたのだが、なにぶん解析方法が思いつかない。これは休暇中にじっくり考えるほかない (来年のmid-thesis exam の前には初稿を書き上げてできれば投稿したい…)。

 

今日は、ローザンヌにインタビューを受けに来ると言うインドの女の子からの質問に答えていた。いろいろ質問されたが、やはり「スイスって物価高いの?」というのは懸案事項らしい。回答としては「スイスの給料自体も高いから暮らせる。ただし家賃と保険料の支払い額が大きいので、支出額をどうコントロールするかが問題」といった感じ。

 

(25/12 誤字脱字修正)

 

 

滞在許可証の更新

ローザンヌに来て早いもので、大体1年 (正確には11ヶ月)が経ってしまった。

そう、滞在許可証の更新の時期である。

こちらの博士課程に正規留学している場合の、許可証の仕方をメモしておく。

用意するもの

  • 役所から届く滞在許可証の更新のお知らせ
  • パスポート
  • 現在の滞在許可証
  • 大学との契約書
  • Unil あるいは EPFL からもらえる認証 (attestation)
  • 97 フラン

契約書と認証は human resource (HR) から前もって送られてくるので、サインして役所に出すだけ。

手続き自体はサクッと終わったが、果たしていつ許可証が届くのか…?

 

追記 8/15日 Poste で回収